感想地帯

BLだとかそういう類の作品の感想。ネタバレ注意。

※これは某DLsiteに投稿したレビューで字数制限等のため書ききれなかったものも書いた完全版です。

「おはようDays!〜人気看板アナウンサーマゾイキ本番生放送〜」(2022年)
出演:笹崎こじろう、弐階堂剣 ほか


ブログの書き方も忘れた一年ぶりの更新がこれでいいのかというアレなのですが……。
聴いたよ、大問題作「おはようDays!」(以下「おはデ」)

設定の無茶さでまず笑いました。
そうだね、アホエロはこうでないと。アホエロにおいて常識改変は最早常識。
「自慰促進法」が国会で審議された事実がこの世界線にはあるんだなぁと思うとおもしろくなってしまいました。
審議中の様子見せてくれへんか?
私もその審議見たいです。

そしてこの作品の目玉の一つと言えばモブ姦トラック。
もし自分がリアルタイムでトラック2の場面に出くわしたらモブおじさんたちと同じように録画して何回も見ると思います。
よってモブおじさんたちに感情移入ができる。
この作品で一番感情移入できるキャラクターはモブおじさんだったのかもしれません。
っていうか、あのモブおじさんのセリフ量、やはりプロのモブは違うね。
モブの本気度はモブ姦の評価を左右しますがこれはモブ姦として大満足でした。
モブを笑うものはモブに泣く。モブ姦モノの鉄則。
あと、途中攻めポジションであるはずの安達がほとんど喋らなくなっちゃって「失踪した?」となりましたが、心配ご無用でした。
そっか~~三井くんをオカズにしてたんだね~~かわいいね^^
自分の息子を慰めるときって静かになっちゃいますから。仕方ない。

こっからは声優の話。
受けである三井を演じられた笹崎こじろうさん。
モブ姦にぴったりなタイプの受け演技でした。
真面目な社会人変態キャラってこういう声します。
アへ顔を晒す三井の画が浮かびます。(後におまけ漫画読んだけど脳内で思い描いたまんまの表情だったので最高でした)
攻めの安達を演じられたのは弐階堂剣さん。
初めて聴く方だったのですがこれは逸材を見つけてしまったなと思いました。
身体に響く低い声と淫語って相性いいです。
つーーかさぁ、こんなん聴かせられたらダメだろ。
この作品で私は完全に弐階堂剣さんに落ちてしまったんですが調べてもメインで出てる作品一個も無いじゃないですか…?
おはデ聴いて以来「弐階堂剣の作品全裸待機マン」と化してしまったので本当に助けて欲しいですね。
ところで笹崎こじろうさんの作品も実は初めて聴いたのですが何か他おすすめの作品はありませんか有識者の皆様。
コメントでもなんでも是非教えていただければ私が元気になります。



(OhaDay-Janken Time, Are you Ready?)
イクぞ…!
おはデイじゃんけん、じゃんけんぽん!
俺はザーメンを出したぞ?
俺のちんぽに負けたやつも勝ったやつも、いい1日にしろよ!

あ、安達さん!?なにやってるんですかぁ!?
……し、失礼いたしました。安達さん、ありがとうございました。
では、占いです。


すいません、これは感想文書きながら思いついてしまい書かずにはいられなかったものです。
おはデ、絶対じゃんけんコーナーあるタイプの番組でしょ。知らんけど。



おはデ、DLsiteを巡回していた時に偶然見つけた作品なのですが、これはとんでもないものを聴いてしまった気がします。
一度でいい、一度でいいから是非聴いてほしい作品です。
私と同じ気持ちを味わわないか。

っていうかこの作品がクリスマス発売なのが一番やばい。

<無料視聴版>
【無料版】おはようDays!〜人気看板アナウンサーマゾイキ本番生放送〜

<製品版>
おはようDays!〜人気看板アナウンサーマゾイキ本番生放送〜


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「最短距離は回りくどくて、」(2019年)
出演:向理来、塩口量平 ほか



とあるワンシーンが衝撃的過ぎてほかの記憶がありません。

今回紹介するのは2019年に公開された映画「最短距離は回りくどくて、」
主演は主にAV男優として活躍中の向理来
やはりAVが土壌なだけあり、作中の濡れ場は圧巻だった。
激しさで言えば R18+指定であった「性の劇薬」にも引けを取らないと感じる。(「性の劇薬」レビュー記事はこちら→https://yoshiu1.blog.jp/archives/11744079.html
でもこれR-15なんだってよ。
映倫わっかんねぇなぁ!?

とにかくR-15の限界をギリギリまで突いている濡れ場のフルコースを堪能できる。
とある事情で裏社会と関わり合いを持ってしまい、風俗の仕事をすることとなった向理来演じる悠斗。
仕事としていろんな人を相手にするのだが、濡れ場シーンが多すぎて私は途中で胃もたれした。
AVでもこんなに沢山のカップリングのセックスあんまり見ねぇべ……というほど。
個人的に向さんは受けの演技がピカイチだと感じているのだが、攻めも見れてしまうのが濡れ場のフルコースたる所以。
上手いなと思ったのはやはりカメラワーク。
AVではないため、AVのようにモノは映せない。
いかに上手く隠すか、これは最早職人芸である。
”見えないAV”を見たい人にはおすすめ(なにを”見えない”とするかはそれぞれの見解に任せるとして…)



この映画で印象深いシーンが2つある。
1つは序盤、全ての始まりとされるシーンだ。
悠斗の高校時代の教師であった青山が、学校を休んだ悠斗に対してキスをしてくる。
それに対して悠斗は青山がセクハラ行為をしてきたとして学校に訴え、青山が教職を追われることになるのだ。
こういうシーンは往々にしてされた側が泣き寝入りするパターンなのだが勝手に思っていた。
「AV男優が主演のBL映画だぞ!」とおすすめされ見始めたのだが、まさかこんな序盤で倫理的にちゃんとした話をお見舞いされるとは思わなかったのだ。(なおその後2人そろって闇の世界に落ちるため倫理観は破綻する)

2つ目は悠斗と聖夜のラブシーン。
悠斗の働く風俗の主でもある矢崎の愛人である聖夜。
この聖夜、とんでもないキャラだった…。
悠斗を買った聖夜は、悠斗に矢崎を取られたくないという一心で悠斗にフェラチオをする最中、悠斗の陰茎を…………。

え!?怖!?何!?

トラウマになるか思った。マジで痛そう。
一思いにナイフで刺したほうがまだマシだと思った。
このワンシーンが衝撃的過ぎてほかの記憶が薄れてしまった。
そしてこのシーンを見て「あぁ…絶対闇金から借金なんかしちゃだめだ……」と感じた次第である。
映画「闇金ドッグス」を見た時も似たようなことを思った。
闇金で底に落ちた人を生々しく描くことで「絶対変なところから金は借りないように」ということを我々に教えてくれるのだ。
そう、これは言わば啓発映画なのだ。
この映画を見た人は絶対闇金に借金をしようと思わないだろう。
なるほどなぁ!だから高校生でも見れるR-15なんだ!(論理飛躍)



総括。
本作は国産BL映画の中ではエロのウエイトがかなり高い作品であるといえるだろう。
メインカップリングである悠斗と青山が最後どのような結末を迎えるのか、そこはやはりBL作品である以上見どころの一つにはなってくる。
しかし私は悠斗と青山の結末より云々よりも「闇金はいけない……」という感想の方が強く残っている。
百聞は一見に如かず。
濡れ場上等!ヤクザモノ上等!な方は是非ともご覧いただきたい一作である。

因みに続編である「最短距離は回りくどくて、 Part2 -雨とソーダ水」「最短距離は回りくどくて、 Part3 -落花流水-」がそれぞれ公開された。そちらも併せてどうぞ。(そっちはまだ未視聴です…)

最短距離は回りくどくて、 [ 向理来 ]
最短距離は回りくどくて、 [ 向理来 ]


最短距離は回りくどくて、 Part3 -落花流水- [DVD]
竹本泰志
ビデオメーカー
2021-03-03

「美しい彼」(2021年)
出演:萩原利久、八木勇征 ほか




2021年ラストにこんなドラマをお見舞いされるとは思いもしなかった。
国産実写BL界にまたもや革命が起きたようだ。

今回紹介するのは2021年に放送されたドラマ「美しい彼」である。
原作は凪良ゆう作のBL小説だ。
そして主演の二人が若手有望株である萩原利久八木勇征
この2人が本当に……良かった……。

主人公である平良一成を演じる萩原くん。
平良はスクールカースト底辺でコミュニケーション下手でありながら”攻め”というキャラクター。
傍から見た挙動は確かに受けでも成り立つようなものなのだが、萩原くんの目つきが完全に攻めのものなのだ。
俳優は目で語るとよく言われるが、まさしく目で語るキャラクターであると感じる。

一方八木くん演じるもう一人の主人公清居奏
清居は圧倒的カリスマの超美形の青年。そして受け。
始めは「こんなかっこいいやつが受けなのか」とも思ったが、この「美しい彼」はBL小説でありがなが叙述トリック小説
物語が進めば進むほど清居が受けであることが証明されていくのだ。
始めは清居にぞっこんである平良、という印象が強いのだが、後半になるにつれ清居の方もそんな平良に負けず劣らず平良にぞっこんだということが分かる。
もうどちらかというと清居のほうが平良のこと好きじゃないの?
平良を見つめる清居の目。それは完全に平良にしてやられている、受けの目である。
目で受け攻めをここまで伝えられる2人、すごい。

私は1話を見てから原作を読んだという順序だったのだが、先に原作を読んでしまうとドラマのひらきよに対して「清居…頑張れ…」という感情が生まれてしまう。
序盤を読んだ時には平良という攻めサイドから映し出されるラブストーリーかと思ったのだが、後半に行くと視点は清居に。
同じ空間、世界で生きているのにも関わらず平良目線から描かれていた世界とは全く違って見える清居目線。
その清居サイドを読むとこの「ひらきよ」というカップリングが如何に嚙み合わない、歪なものかが分かってくるのだ。
2人は確かに正式にカップルになる前から両思いなのだが、その両想いという形はラブストーリーにありがちな好き同士とは少し違うものを感じる。
清居の平良に対する「好き」は所謂恋愛感情的な「好き」。
が、平良の清居に対する「好き」は恋愛感情的な「好き」を逸脱していると言っても過言ではない。
平良は清居のことを最早神格化してしまっているのだ。
神に触れるなんて滅相もない。話せているだけで身に余る光栄である。などという感情が平良の中には幾つも生まれているのが読み進めていくと分かっていく。
それに対して純粋に平良が好きだと思っているが、自分が平良に告白するなんて俺自身が許さねえと思っている清居。
しかし平良は自分のことを神同様に崇めているため向こうから告白してくるなんてきっと無理な話。自分の思ったようにはならない。無意識な王様平良たる所以。
これは清居を応援したくなってしまうだろう……。

ドラマでもその嚙み合わないひらきよは健在。
バリバリイケメンの清居勇征が平良利久に追い詰められていくその様は最高だったなぁと……。
平良利久の時折垣間見える「もうこれイカれちゃってるだろ…」みたいな目で「そうだ、それでこそ平良だ!」と原作ファンの心をも撃ちぬいていく。
八木くんと萩原くんは平良と清居すぎるのだ……。
ドラマ作品として映像美も追及されており、こんなのが地上波で見れてしまっていいのかとも思った。
FODでも配信しようぜ……。

さてと。
ここで記事タイトルにもある「無作為トンチキ」の話が出てくるわけだ。
というのもこのドラマ、なんと全6話。
1/2クール。ワンクール無いのだ。
原作小説を読んでもらえれば分かるのだが、あのボリュームを全6話にするというのは流石に無理な話で改変不可避である。
しかしながら、原作ありきのドラマでは改変なんてものは当たり前のようにあること。
小説や漫画のメディア化が好きな私としては、その改変箇所、改変方法も実写化作品鑑賞する上で楽しみにしているポイントでもある。
じゃあ「美しい彼」はどうやって全6話に収めるのか。これは見ものだ!

6話放送後…









オイオイオイオイ、母校に不法侵入すなぁ!










不法侵入先でセックスしとんか!?先生が泣きょーる!










こりゃシンプルに尺が足りん!









心の中の千鳥ノブが出てしまいました……。
小説版ひらきよも大概すぐセックスするようなカップリングではあったのだが、ドラマ版ひらきよは性欲のベクトルが違った。
平良と清居が校舎内で鬼ごっこしたあたりで「お?」となっていたのだが、ひらきよのドッジボール告白劇から、今まで濡れ場のようなシーンがキスシーンくらいしかなかった当ドラマで突如としてセックスシーンが始まった。
あまりの急展開で「オイオイわしゃそんなの知らんど!?」とびっくりしてしまった。
まさに尺足らずが生んだ無作為トンチキシーン。
序盤は「近年の実写BLだ」と思いながら見ていたが、この6話を見て「これは10年以上前の実写BLの血を引いている作品だ」と考えが変わった。
あそこまで尺足らずを痛感する作品も珍しい。
先に原作を読んだからそう感じるのか、ドラマだけ見ていてもそう感じるのか。
ドラマしか見てない人にお聞きしたいところ。

最終話の印象が強すぎて最終話の話ばかりしてしまうのだが、「美しい彼」という作品は古の国産実写BLと近年の国産BL作品のハイブリットな部分があり、様々な角度から楽しめるラブストーリーだった。
原作のリスペクトもあり、映像作品として大成功だったように思える。
絶対6話じゃ足りなかったが。
せめてあと2話くらいあれば無作為トンチキは生まれなかったのでは!?
しかし、そんな無作為トンチキすら愛おしいポイントなのだ。
完成度を高い水準で保ちながらトンチキも見える。
大満足のBLドラマである。

ちなみに私はBLアワード2022映像部門、「美しい彼」に投票しました。

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美しい彼 (キャラ文庫) [ 凪良ゆう ]
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